季節の養生レシピ |
五十嵐和恵先生 |
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ザクロのしずく入りホットワイン 〉
ザクロのしずく入りホットワイン(2~3人分)
〈材料〉
☆赤ワイン…400cc
☆ザクロのしずく…100cc
☆リンゴ…約1/2コ
☆レモン(スライス)…2枚
☆シナモンスティック…1本
☆クローブ…3コ
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リンゴは小さめに切り、レモンはスライスする。シナモンスティックは2つに割る。
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小鍋にレモン以外の材料をすべて入れ沸騰直前まで火にかける。ワインが温まってきたらスライスレモンを加える。
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カップに注いでできあがり。お好みではちみつなどの甘みを加えてください。ここではシナモンスティックをそえました。

ここがポイント!
※ホットワインに使う赤ワインは渋みの少ない甘口のものが合います。
※この作り方はアルコールが残ります。アルコールの苦手な方は、沸騰したら弱火にして5分くらい煮立たせアルコール分を飛ばしてください。
12月の養生 ~ 今年の疲れ、今年のうちに~
師走の養生
「僧侶(師)が檀家の家を回るため忙しく走り回っていた」ことが由来とも言われる師走。なにかと慌ただしい一ヶ月です。師走ならではの忙しさや本格的な寒さなどのストレスから不調も出やすい時期。年末になりホッと気が抜けて「寝正月」ということにならないよう、今年の疲れは今年のうちにとることを心がけましょう。
冬至
2025年12月22日は一年で最も日が短い冬至。冬至以降は陰のエネルギーである夜が短くなり、陽のエネルギーである昼が長くなるので「一陽来復の日」と言われています。一陽来復には「悪いことが続いたあとには良いことが巡ってくる」という意味も。冬至は「希望に満ちあふれる日」です。
冬至の風習の一つがゆず湯。古くから強い香りには邪気がおこらないと信じられており、運を呼び込む前に体を清めようとしてきました。また、ゆずをはじめ柑橘類の香り成分であるリモネンには血行を良くする働きが。私も毎年ゆず湯を楽しんでいます。
ストレスには香りを利用
ゆずもそうですが、香りのあるものは気分をリフレッシュする働きをもつためストレス解消に役立ちます。イライラや気分の落ち込みにもおすすめです。ゆず・みかん・レモンなどの柑橘類、ねぎ・しそ・みょうが・生姜・三つ葉・パクチーなどの香味野菜、ハーブティー、スパイスなど。五感の中で唯一脳に直接働きかける嗅覚。同じ食事でも香りを楽しみながらいただくと、より満足感が得られます。
今月のアレンジレシピはザクロのしずくを入れたホットワイン。ワインに果実やスパイスを入れ温めたものです。今回スパイスはシナモンとクローブを使いました。共に体を温めて消化機能を高める働きや抗菌効果が。クローブには鎮痛作用もあるので、そのまま噛むと歯痛の緩和が期待できます。
バタバタしているうちにあっという間に時が経つ師走。一年間がんばった自分を労わり心身を整えるためには、なによりもまず休息が大切。香り豊かなホットワインで心と体を温めて、リラックスする時間をお過ごしください。